GWは約1年ぶりに実家に帰省した。

私が帰省する前日に、父は抗がん剤治療を行ったらしく、帰省当日はとても調子が悪いようだった。

父の抗がん剤治療は、3日間、行われる。

1日目にいろいろな検査を行い、46時間かけて抗がん剤投与を行う。

抗がん剤投与は、胸に埋められた機械を通して自宅で行われる。



父には今、肺、肝臓、腸に癌がある。

この3個所にある癌を小さくするには、難しいようで、抗がん剤の薬の調合や量をかえて行っている。

癌が3ヶ所ともなると、薬は当然、きつくなるようで、約1週間はまともな食事ができなくなるのだそうだ。

実際に、帰省当日は、父はとても辛そうで、ちょっと顔も赤く、声もかすれていた。

そして、十分な食事もとれていなかった。

この薬の結果は10日にはわかる。

今、行っている方法、薬の調合で癌が無くなればいいのだが、いつかは薬がきかなくなる時がやってくる。


父が強い人だな・・・と思ったのは、


父:「先生に聞いたよ。この薬が効かなくなった時は、命がなくなる時ですか?って   
   そしたら、先生はそうです って言ったよ。その時は治療をやめて好きなことをするさ」


父さん、今の薬がきかないなら、そんなに辛いなら、もう治療、しなくてもいいよ。

好きなことをして、人生をまっとうしてほしい。

もう、つらい思いはしなくていいよ。

したかったことを、思い残したことを、残された期間にしてほしい。

心から、そう思うよ。